
2)海浜公園
海浜公園は、ビーチに隣接して立地している場合が多いため、高齢者や障害者の利便性や快適性、安全性を考慮した計画がなされなければならない。特に、海水浴場から海浜公園へのアクセスビリティの確保やトイレや水飲み場等の施設配置には、十分な配慮が必要である。
《解説》
海浜公園の整備の仕方によっては、快適で多様性のあるビーチと一体となった空間を創り出すことが可能となる。一般的にビーチに海浜公園を併設することは、訪れる人々の多様な行動欲求を喚起し、併せて海岸に設置できないレストランや喫茶店、日除けのパーゴラ等の利便施設の整備も行うことができる等の利点が発揮できる。
また、ビーチでは整備されにくい障害者専用駐車場の設置や障害者専用スペース、障害者専用トイレの設置を図ることで、海洋性レクリエーション拠点施設の中心的な位置づけを担うものと考えられる。
実際に砂浜に沿ってサイクリングロード、ボードウォークを設置し、杖使用者、車椅子使用者等の移動障害者にとって移動のしやすい歩道として整備されていた。参考までに、写真3−2−2に移動のしやすい歩道の整備例を示す。今後の海浜公園には、容易に水平移動の出来るボードウォークや緩やかな道により高齢者、障害者をはじめとする全ての人が、快適に海洋性レクリエーション活動に参加できる条件を備えた整備が必要である。

写真3−2−1 神奈川県湘南海岸公園の歩道の事例
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